陀羅尼地蔵菩薩

の縁起

このお地蔵様の縁起は次の通りです。

 昭和62年9月、

「陀羅尼地蔵菩薩」という名のお地蔵様が一心寺にご遷座されました。お顔の半分は、怒りの形相、半分は柔和の形相で、手が4本あり、右手には錫杖(しゃくじょう)、左手には宝珠、さらにもう一対の右手はパー(陽)左手はグー(陰)の相を結んでいます。そのお姿は、まるで閻魔様とお釈迦様が一緒になったようです。このお地蔵様の縁起は次の通りです。


  ご信徒のある方が、病と生活態度の件で息子を何とかして欲しいと相談をされ、その際に、「全て治ったら地蔵菩薩を建立します」と約束されました。その後、ご子息も良くなり条件も整いましたが、全く約束を守ろうとはしません。そうしている内に、「約束を交わしたときに間に入り、話を進めたのはお前である。地蔵を祭りなさい」とお言葉があり、法尼自ら地蔵菩薩と地蔵堂を建立する事になりました。


「地蔵菩薩の名は、陀羅尼地蔵と命名せよ」とお地蔵様自ら命名され、顔の形相、手の印相も全てご指示されました。陀羅尼地蔵というお地蔵様は日本はもとより、世界中でも聞いたことがありません。「中国から来た」とお地蔵様は申されたそうで、中島法尼も色々調べたようです。しかしながら中国にも日本にもその名を刻んでいる手がかりは見つかりませんでした。陀羅尼地蔵様曰く、中国の文化大革命の時に全て壊され、無くなったそうです。


 陀羅尼とは、「総持」と訳され、善を持ち進め、悪を断ずるという意味があります。人間は善の心も悪の心も持ち合わせています。善の心を保っていけるように導いてくださる菩薩様です。


その他にも最上位経王大菩薩、八大竜王、三面大黒天の最上三神、北辰妙見大菩薩、そして信徒からお預かりした大小の神々がお祭りしてあります。